八王子市の加地医院です 内科・小児科・皮膚科・アレルギー科
  
  
    加地医院 こどもの病気
 
                                      

子どもの病気は小児科医に
わからないことは何でも聞いてください
早起き、早寝、朝ごはん
テレビやビデオに育児を外注していませんか?
パパの育児
本を読みましょう
子供を事故から守ろう
イオン飲料の飲み過ぎにご注意
コンニャクゼリー
紫外線
VPD
小児の夜間救急
病後児保育をご存知ですか?
夏のこどものスキンケアー
食中毒に気をつけよう
熱中症
気管支喘息
スギ花粉症
アトピー性皮膚炎
冬のかぜとその予防
嘔吐下痢症
インフルエンザ
熱性けいれん
細気管支炎 
骨を丈夫にするために
夜尿症を治療しましょう
 
くる病
   
  
 
  大人が病気の時は、症状によっていろいろな科に行くことがありますが、子供の病気
はまず私達小児科医に相談してください。子供の病気は大人の病気とはずいぶん違
います。子供だけにみられる病気がたくさんあり、治療法もおとなとは違います。小児
科医は子供の病気や心の専門家です。目や耳、皮膚の病気についてもまず私達小
児科医に見せてください。たいていの問題は解決できます。必要があるときは、耳鼻
科や皮膚科に紹介します。また主治医となる小児科医を決めたら、病気のときはもち
ろん、予防接種や乳児健診も依頼しましょう。何度か足を運んでいるうちに小児科医
はあなたの子供の体の特徴や性格を理解するようになり、その子に合った最善の治
療ができるようになります。また病気が心配で大きな病院に行こうか迷ったときにも、
遠慮なく主治医に相談してください。主治医は転医すべき時を一番心得ています。必
要とあれば紹介状を書いて、これまでの経過を詳しく伝えます。紹介状がないと、大
きな病院の小児科医はこれまでの経過がわからず困ってしまいます。小児科医はあ
なたの子供の主治医として、おとなになるまで健やかな成長を見守り続けます。 
   
                                          
 
  「こんなことで受診したら迷惑かしら?」「こんなことを聞いたら笑われないかしら?」と
いうご心配は無用です。子育ては初めての連続で、いろいろなことが心配の種になり
ます。悩んでいないで何でもご相談下さい。また医師に聞きにくいこと、聞き忘れたこ
とは看護師にお尋ね下さい。家に帰ってから気になったら電話でもいいですよ。 
   
 
 
  最近日本の子供達の就寝時間が大変遅くなっていることが問題になっています。これ
により睡眠時間が短くなる、朝が起きられない、朝食欲がでない、午前中元気が出な
いということが起こってきます。朝は7時にはカーテンを開けて朝の光をあびましょう。
日中充分に外遊びをさせて、昼寝は長すぎないように。夕方に寝かせないようにしま
す。そうすると夜早くに眠くなるでしょう。夜テレビやファミコンで興奮させると余計に寝
なくなります。夜の電気の光が子どもの体内時計を狂わせてしまいます。寝る前の入
眠儀式(本を読むなど)を大切に、静かな暗いお部屋でゆっくり寝かせてください。子
供たちが適切な睡眠時間をとることができるように環境を整えるのは大人の責任
です。朝ごはんは食べていますか?学校や幼稚園が始まると朝が慌ただしいです
が、きちんと朝ごはんを食べていますか?朝ごはんを食べないと立ちくらみをおこした
り、ぼーっとして遊びや勉強に集中しない、すぐキレるなどの症状をおこしやすくなりま
す。朝食は一日の活力元です。早寝早起きで、必ず朝食を食べさせましょう。
   
                
 
  1日にどの位の時間子供にテレビやビデオを見せていますか?もしかすると1日中つけっ放
しでしょうか?テレビを長時間視聴する子供は寝る時間が遅くなり、親子のコミュニケーショ
ンの時間が短く、外遊びの時間も少ない傾向にあります。特に乳幼児の長時間視聴は、言
葉の発達や情緒面の発達に悪い影響があり、危険です。テレビは見たい番組を選んで短
時間とし、子どもと本を読んだり、お絵かきやおままごと、外遊びの時間を大切にしてくださ
い。乳幼児に早期教育ビデオを見せるのが将来のためになると信じて繰り返しみせている
親御さんがいるそうですが、有害なのでやめましょう。子供には子供の時期にやるべきこと
があります。 
   
 
 
  働き盛りの年代に当たるお父さん達の中には、仕事が忙しくて帰宅は連日深夜、赤ちゃん
の寝顔しか見られないという人も多いでしょう。日中一人で赤ちゃんと向き合ってきたお母さ
んもへとへとです。夫が帰るや否や「今日は機嫌が悪くて泣いて大変だった」「離乳食を食
べなくて心配だった」など、話したいことが山ほどあります。そんな時、「おれだって仕事で疲
れているんだ、育児は君の仕事だろう」という態度は厳禁です。子育て時期の夫の最大の
役割は妻の言葉に耳を傾けることです。一言「大変だったね」と言ってもらえるだけでどれ
ほどお母さんの気持が和らぐでしょうか。夫に支えられているという安心感はお母さんの気
持を安定させます。 
   
                                   
 
  寒い冬の長い夜に親子で読書はいかがですか?もう自分で読めるようになった子ども
でも、お父さんやお母さんが一緒に読むととても喜びますよ。声を出すことで、読む者と聞く
者が純粋な楽しみを共有することができます。そして子供は本を読んでもらうことによって
確かに愛されているという温かい思いを感じることができるでしょう。子どもの脳は3歳まで
に大方できるといわれています。お母さんお父さんが人生で一番最初で一番大切な教師
です。いくら教育的テレビ(ビデオ)でも、赤ちゃんが喜んでみるとしても、テレビは一方通行
です。赤ちゃんの気持ちには答えてくれません。最近長時間テレビを見ている赤ちゃんの
ことばの遅れが問題になっています。「あっ、あっ」と赤ちゃんが声を出したら、「あっ、ブー
ブーだね」などと声をかける。そんなやりとりがあってこそ、赤ちゃんはことばを身につけて
いくのです。クリスマスプレゼントには「絵本」をどうぞ。 
   
 
 
  日本の乳児死亡率の低さは国際比較でも最高水準にありますが、不慮の事故および有害
作用による死亡率は高く、不慮の事故は日本の1歳以上の子供の死亡原因の1位を占めて
います。死亡事故の内訳の1位は交通事故で、2位は溺死です。乳幼児の溺死は多くは自
宅の風呂場の浴槽での事故です。お風呂に残り湯をする習慣がある日本で多く見られる事
故で、保護者が目を離したほんのちょっとの間に一人で風呂場に入って浴槽に転落すると
いう例です。予防には、浴室で遊ばせない、浴室の戸に鍵をかけて開かないようにする、浴
槽に残り湯をしない(少量の水でも危険なので完全に流す)、子供だけで入浴させないなど
が大切です。幼児から学童期にかけては、プール、海、湖などでの事故が多く見られます。
ライフジャケットを着用する、遊泳禁止水域では絶対に泳がないように指導する、保護者が
必ず付き添う事などが大切です。夏は水の事故が多くなります。十分に気をつけてください。 
   
                          
 
  イオン飲料は健康に良いイメージがあるためでしょうか、コマーシャルの影響でしょうか、健
康な乳幼児にも与えるお母さんを見かけます。イオン飲料は嘔吐下痢症の脱水の予防や
治療、激しい運動時、高温環境下で大量の汗をかいたときの水分補給には大変有効です。
しかし子供さんが元気で食事や母乳、ミルクなどが普通に摂取できる状態では全く必要あり
ません。むしろイオン飲料の飲みすぎは肥満の原因になったり、食欲不振をおこしたりしま
す。甘みが強いので習慣化しやすく、虫歯の原因にもなります。「小児科と小児歯科の保険
検討委員会」は以下の提言を出しました。通常の生活上での運動や汗をかいたときには、
水を与える。イオン飲料を水代わりに使用しない。寝る前や夜中にイオン飲料を与えない。
水を飲まないと脱水を心配されるお母さんがいますが、母乳やミルクを普通に飲んでいて
尿が出ていれば、無理に水を飲ませる必要はありません。 
   
 
 
  先日、1歳9カ月の男児が凍らせたコンニャクゼリーをのどに詰まらせて死亡したというニュ
ースが報道されました。この13年間で17人のコンニャクゼリーによる窒息死の報告がありま
す。乳幼児、高齢者はもちろんのこと、6、7歳の子供にも食べさせない方が無難でしょう。
(6、7歳で4人死亡しています。)給食のパンをのどに詰まらせた事件もあります。日頃から
家庭で、ゆっくりかんで食べるように躾けましょう。 
   
                                          
 
  6月から8月にかけて一年中で一番紫外線の強い季節になります。紫外線は皮膚を傷害
し、老化を促進することがわかっています。子供のうちから紫外線の浴びすぎに注意しま
しょう。外出時には帽子をかぶる、日焼け止めクリームを塗るなどの対処が適当です。
湿疹のある方も、軟膏を塗った後に日焼け止めを塗りましょう。 
   
 
 
  VPDとはvaccine(ワクチン)preventable(防げる)disease(病気)の略です。すなわちワクチン
で防げる病気です。日本では、毎年多くの子供たちが、このワクチンで防げるはずのVPD
にかかって、重い後遺症に苦しんだり、命を落としたりしています。多くの感染症があります
が、ワクチンで予防できる病気はわずかです。防げる病気だけでも予防して大切な子ども
たちの命を守りましょう。日本でVPDにかかる子供が多い理由の一つは、定期接種になっ
ているワクチンの種類が少ないためです。アメリカやヨーロッパばかりでなく多くの東南アジ
アの国々でも、おたふく、水痘、Hib、B型肝炎は定期接種になっています。おたふくや水痘
の流行のある先進国は日本だけです。小児科医や患者会の人達が、これらの定期接種化
に向けて政府に働きかけていますが、なかなか進みません。お金がかかるために受けられ
ない人がいるのは悲しいことです。もう一つの理由は、予防接種で予防するよりかかった方
がよいという古くからの考えです。軽症ですめばよいですが、そうなるとは限りません。後遺
症が出てからでは遅いのです。ワクチンを受けていても、流行があるかぎり軽くかかってしま
う人はいます。でもワクチンを受けていないのとは違います。 
   
                                    
 
  夜になって急に赤ちゃんの熱に気付いたら皆さんはどうしますか?熱さましで様子を見ます
か?夜間救急に連れて行きますか?少子化とはいえ、夜間でも小児科専門でみてもらいた
いという要望は強く、小児科のある病院の夜間は多忙を極めています。一方小児の救急受
診者のうち9割は軽症と診断されています。軽症患者の対応のため、重症患者の処置が遅
れるという事態も起こっています。もちろんご両親は医者ではありませんので、軽症と重症
の判断が難しいときもあると思いますが、少し考えてみましょう。熱が高くてもあやすと笑う、
手足をよく動かす、おっぱい又は水分がある程度とれるような状態では、あわてて夜間救
急に連れて行く必要はありません。翌朝で充分です。逆に熱はさほど高くなくても、顔色が
ひどく悪い、呼吸が苦しそう、ぐったりして動かない、意識がはっきりしない、嘔吐で水分が
全く取れない状態では、夜間でも見てもらう必要があるでしょう。要は熱の高さではなく、どれ
位病的に見えるかという方が大切です。この見極めに、市から配布されているパンフレット
「救急に行くその前に」が役に立ちます。熱やせき、嘔吐など症状ごとに対処法がわかりや
すく書かれています。お役立てください。 
   
 
 
  お子様が病気になったとき、「少し良くなってきたけれど、まだ保育園に行かれる程元気じゃ
ない、微熱もある、でも仕事もあるし・・・」などと困ったことはありませんか?こんな時に病
気の子供を預かってくれる施設があると安心ですね。八王子市にも数か所病後児保育施
設があります。当院から一番近いのは川口町のからまつ保育園に併設されている「からま
つキッズウイングルーム」です。お子さんが病気の回復期にあり集団保育が困難である期
間、一時的に預かってくれます。私も見学に行ったことがありますが、看護師さんと保育師
さんがいて、設備も完備しており、お勧めできます。子供が元気なうちに登録しておき、いざ
となったときにあわてないようにしておくのがよいでしょう。もちろん病気の子供はご両親が
看病してあげられるのが一番ですが、そうできない場合の次善の策です。パンフレットがあ
りますので看護師にお尋ね下さい。 
   
                             
 
  暑くなると「あせも」や「とびひ」など肌のトラブルが多くなります。特に赤ちゃんは汗かきなの
で、できるだけ涼しく風通しのよい環境を作る、シャワーをまめにする、適度に冷房を使うな
どで予防しましょう。虫刺され後を掻き壊して「とびひ」になることがあります。これは爪につ
いたブドウ球菌というばい菌が原因です。爪は短く切り、きれいにしておきましょう。とびひ
が広がると、内服の抗生剤が必要になることもあります。「水いぼ(伝染性軟属腫)」も夏に
はやる皮膚の病気です。原因はウイルスで、掻くことによりウイルスが散布され、広がって
いきます。もともとアトピー性皮膚炎などかさついた皮膚ではうつりやすいです。水いぼ自体
は悪い病気ではありませんが、掻きこわして「おでき」様になることがありますので、数が少
ないうちに取ってしまった方がよいでしょう。放置しても数ヶ月から数年で免疫ができて自然
治癒します。痛みを和らげる麻酔テープを貼ってから取ることもできます。詳しくは看護師に
ご相談下さい。水いぼがあってもプールに入れないことはありませんが、浮き輪やビート
板、タオルの共有はやめましょう。  
   
 
 
  9月は一年中で最も食中毒の発生件数の多い月です。細菌性食中毒とは食べ物の中で増
えた食中毒菌や食中毒菌が作った毒素を食べることで起こります。食中毒菌が食べ物の
中で増えても味も臭いも変わりません。主な症状は胃腸症状(下痢、腹痛、嘔吐)と発熱、
倦怠感などです。病原菌としては、病原性大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ、キャンピロバ
クターが主なものです。
 
 『食中毒予防の3原則』

 1.細菌をつけない・・・食中毒を起こす細菌は、魚や肉、野菜などの素材に付いていること
があります。この食中毒菌が手や調理器具などを介して他の食品を汚染することが食中毒
の原因になることが非常に多いので、手や調理器具はよく洗いましょう。肉汁が野菜や他
の調理済み食品にかからないように注意しましょう。
 2.細菌を増やさない・・・細菌は冷蔵庫くらいの低温になると増えにくくなるので、生ものや
調理済みの食品は室温に放置しないことが大切です。
 3.細菌を殺す・・・食中毒を起こす細菌のほとんどが熱に弱く、細菌がついても加熱すれば
死んでしまいます。加熱は最も効果的ですが、加熱が不十分で発生する食中毒が多い
ので、充分煮沸することが重要です。また、まな板や包丁、ふきんは洗った後 熱湯や塩素
系漂白剤で消毒すると良いでしょう。 
   
                                          
 
  高温多湿の日本の夏、屋外での運動、遊びでは熱中症にご注意下さい。熱中症は体温調
節中枢が障害されて体に熱がたまり、発散できずに起こります。症状はめまい、頭痛、吐き
気、失神、けいれんなどです。予防には暑い時間帯を避けて活動する、帽子や日傘で日よ
けする、水分と塩分(スポーツ飲料など)をこまめに取るなどです。特に肥満傾向の方、体調
の悪い方は要注意です。屋外に限らず締め切った室内、車の中も危険です。車の中は、5
月になると天気の良い日には高温になります。子どもが寝てしまったから、ほんの短時間
だからといって車内に子供を置いたままそこを離れることは決してしないでください。
   
 
 
  ぜんそくは胸の音がゼイゼイ、ヒューヒューして呼吸が苦しくなる病気です。ゼイゼイがはっ
きりせず、咳き込みがひどくなる場合もあります。一年中起こる病気ですが、特に春(4月か
ら6月)と秋(9月から11月)に多くなります。しばらく発作がなく直ったかと思っていてもこの時
期になると急にまた出てくることがあります。特に運動会の練習など、運動負荷により悪化
しやすくなります。日中は咳が出る程度で大したことはないと放置していると、夜になって困
ったことになります。吸入をして薬を飲むと楽に過ごせるので、夕方のうちに吸入に来てくだ
さい。現在ぜんそくの治療薬は大変良くなっているので、ぜんそくのあるお子さんでも運動
や活動に制限はありません。遠足や宿泊を伴う旅行も病気のない子供と同様に参加できま
す。もし何か不自由なことがあるとすれば、治療が不十分な可能性があります。充分な治療
で活動的に過ごせることが重要です。薬の副作用など心配なことはご遠慮なく医師にお尋
ね下さい。 
   
                                       
 
  花粉症の症状は、くしゃみの連発、水のような鼻水、頑固な鼻づまり、目や鼻のかゆみ、顔
の湿疹などです。時に咳き込みや喘息発作を起こすこともあります。皮膚テストや血液検査
で診断できます。対策としては、花粉との接触を避けることが最も大切です。晴れて風の強
い日や雨のふった翌日には花粉がたくさん飛びます。外出しないのが一番ですが、外出時
にはマスク、眼鏡、帽子が有効です。帰宅時には玄関前で衣類や髪に付いた花粉をよく落
とし、室内に花粉を持ち込まないようにしましょう。家族の人も協力してください。布団、シーツ
等は部屋干しが安全です。洗濯物は取り込む前によく花粉を払い落とす等の注意も必要で
す。空気清浄機の使用は有効です。また風邪や寝不足、過労で症状は増悪しますので、体
調を崩さないように気をつけましょう。薬としては、抗アレルギー薬の内服薬、点眼薬、点鼻
薬があります。ねむけ以外の副作用がほとんどなく、幼児が長期に服用しても安全な薬が
ありますので、あまり我慢させずにご相談ください。症状を完全に抑えることはできません
が、かなり楽になります。3月中は連用してください。また1回の注射で花粉症の症状が良く
なるという治療法がインターネットなどで出ていますが、あれはステロイドの筋肉注射です。
作用時間が長いので、効果が長いですが、副作用が出やすいという危険があります。
子どもでは身長が伸びなくなったり、女性では生理がくるったりします。普通の治療法が
安全です。  
   
 
 
  春から夏にかけて汗ばむ季節になるとアトピー性皮膚炎が悪化しやすくなります。しばらく
出ていなかったのが、この時期になって急に出てくることもあります。アトピー性皮膚炎はか
ゆみが強く、掻きこわしてひどくなったり、かゆくて夜寝られないなどつらい症状に悩まされ
ます。周りからかわいそうになどといわれると親としてはますます切なくなります。薬としては
ステロイド軟膏が有効ですが、副作用が怖くて民間療法に走り多額のお金を使う方が後を
絶ちません。アトピー性皮膚炎の原因は、一部に食物アレルギーが関与している場合があ
りますが、一番大きい問題は皮膚のバリアー機能の異常で、種々の刺激によって皮膚に炎
症が起こります。炎症のある部分にはその炎症を抑える薬であるステロイド外用薬を使い
ます。炎症の起こっていない軽い乾燥肌には保湿剤を使って炎症が起こるのを予防し
ます。保湿剤は炎症を抑える作用はないので、炎症のある部分(赤みやかゆみのある所)
に一生懸命塗っても効きません。薬物療法の他にはスキンケアーが重要です。紫外線を
避ける、汚れや汗は石鹸を使って入浴やシャワーできれいに落とす、乾燥を避けるため
保湿剤を塗る等です。ステロイド軟膏による治療は世界標準で、日本の皮膚科学会のガイ
ドラインでもステロイド軟膏が基本です。使い方は受診したときに良く確認して、副作用が
出ないように上手に使いましょう。ちょっと良くなったからといってすぐにやめずに根気良く
治療してください。気になることはそのままにせず遠慮なく医師や看護師にお尋ね下さい。
いっしょに良くしていきましょう。 
   
                                 
 
  気温が低く、空気の乾燥している冬は「かぜ」が流行する季節です。かぜのほとんどはウイ
ルスが原因で起こります。かぜのウイルスは200種類以上もありますから、子供は次から次
へとかぜをひくということがおこります。一般的な症状は鼻水、鼻つまり、咳、のどの痛み、
熱などです。気管支や肺に炎症が起これば気管支炎、肺炎ということになり、かぜとはいい
ません。またウイルスによっては、吐いたり、下痢をしたりという胃腸症状を主として起こす
ものがあり、俗に「おなかのかぜ、胃腸かぜ」といわれます。胃腸炎をおこすウイルスは主
に糞口感染(便に排泄されたウイルスが手や物を介して口から入る)ですが、その他多くの
ウイルスは飛沫感染(咳やくしゃみなどでウイルスが空中に散布されて、鼻や口から侵入す
る)と接触感染(手やおもちゃなどを介して伝播される)です。
 
★かぜの予防
・手洗い:私たちは知らず知らずのうちに手にウイルスをつけています。外出から帰った時、
 食事の前に石鹸を使い流水で手洗いすることが予防の第一歩です。
・部屋の温度と湿度:ウイルスは低温、低湿度で長生きするので、部屋を暖かく、加湿する
 のが重要です。また低温、低湿度では鼻やのどの粘膜の防御作用が弱まってかぜの
 ウイルスに感染しやすくなります。室温22−25度、湿度50−60%がよいといわれています。
・マスク:マスクは人にかぜをうつさない、うつされないためと、鼻やのどの湿度を保つのに
 よいでしょう。また手で鼻や口を触る機会が減り、接触感染を防ぐのに役立ちます。
 睡眠と栄養:睡眠不足、食事の偏りは体の免疫能を弱め、かぜにかかりやすくなります。
 夜更かしをさけ、良質のたんぱく質、ビタミン(特にAとC)をしっかり取って下さい。
   
 
 
  嘔吐下痢症は毎年秋から春先にかけて乳幼児が多くかかります。ノロウイルス、ロタウイル
ス、アデノウイルスなどの感染によるウイルス性胃腸炎で、いわゆる胃腸かぜとも呼ばれま
す。症状としては、突然吐き始め、続いて水のような下痢をします。高熱を伴うことや、ぐっ
たりして顔色が悪くなるなどの症状をおこすこともあります。脱水が強いと点滴や入院になり
ます。治療としてはまず脱水にならないように水分と電解質の補給が一番大切です。嘔吐し
ているときは食事やミルクは中止します。乳児用イオン水やOS-1を少量ずつ(スプーン1杯
位から)頻回に与えてください。欲しがるからといって一度にコップ一杯やってはおう吐
します。母乳は続けてよいですが、吸わせる時間を短くして、おなか一杯にならないように
します。飲めればイオン水をスプーンでやってください。おう吐や下痢の量が多いときは、
お茶やジュースよりイオン水がよいでしょう。おう吐が止まって水分が充分取れたら食事や
ミルクを始めます。おかゆやうどん、パン、よく煮た野菜が適当です。

《こんな時はできるだけ早く受診しましょう》

何回も吐く、唇が乾いて尿が少ない、顔色が悪い・・・脱水の危険があります。高熱が続く、
血便が出る・・・細菌性腸炎の危険があります。吐物、便中に多量のウイルスが排出され
ます。汚物を片付けたあとは手洗いを念入りに。家族中にうつることがあります。 
   
                                    
 
  気温が低く、乾燥する12月末から3月頃にかけてインフルエンザが流行します。インフルエ
ンザは普通のカゼと異なり、高熱や頭痛、けん怠感、関節痛などの全身症状を強く起こしま
す。また肺炎や気管支炎、中耳炎、熱性けいれんを起こしやすく、子供では脳炎や脳症が
最も怖い合併症です。インフルエンザは、咳やくしゃみによってウイルスが細かい霧状にな
って飛び散り、それを周囲の人が吸い込んで感染を起こします。また手に付いたウイルス
が、無意識に鼻をいじることにより鼻の粘膜に付いて感染を起こします。 一般的な予防法
としては、人ごみを避ける、マスクを使用する、インフルエンザウイルスは乾燥に強いので
加器などで部屋の湿度を高める、外出から帰ったら石鹸で手を洗う、うがいをするなど
です。また睡眠不足や過労は免疫力を弱め、発症しやすくなります。インフルエンザにかか
ってしまったら、暖かい部屋でゆっくり休ませ、水分はできるだけ取らせ、食べられれば
消化の良いものを少しずつ食べさせてください。高熱に対しては頭やわきを冷やし、それ
でも高熱でつらそうな場合は解熱剤を使用します。決して布団でくるんで暖めたりしないで
下さい。解熱剤としてはアセトアミノフェン(カロナールやアンヒバ座薬)を使用してください。
ポンタールやボルタレン、総合感冒薬のPL顆粒や LLシロップは脳症のリスクがあるので
使用しないで下さい。インフルエンザにかかると体力を消耗するので、熱が下がってもすぐ
に学校や保育園に行かせないで下さい。食欲や元気が出るまでは、自宅で休養を取らせま
しょう。 
   
 
 
  生後6ヶ月から5歳までの子供では、高熱に伴いけいれんを起こすことがよくあります。イン
フルエンザのはやる時期には特に多くなります。熱が急に高くなったときに起こりやすく、症
状は、目が上や横に固定して動かず、顔色が悪くなり、全身が硬くつっぱったり、ピクピクし
たり、ガクガクしたりします。呼びかけても反応がありません。ほとんどの場合、5分以内で
自然におさまります。日本人では5%くらいの子供に起こりますが、その約半数は1回だけ
で、3回以上起こるのは約1/10といわれています。けいれんの持続が 15分以内で全身性
のけいれん、24時間以内に1回のみの発作を単純性熱性けいれんと言います。単純性熱
性けいれんは良性の病気で、脳に障害を残したり、てんかんに移行することはほとんどあり
ません。熱性けいれんを繰り返すお子さんには、熱に気付いたときにけいれん止めの薬
(座薬やのみ薬)を使用することにより、予防することが可能ですが、間に合わないことも多
いです。薬を使っても使わなくても予後(将来の知能やてんかんへの移行率)は変わりませ
ん。もしもけいれんをおこしたら熱性けいれんそのもので死亡することはありませんので、
落ち着いて、唾液や吐いたもので窒息しないように、お子さんの顔を横に向けましょう。舌
をかむ心配はほとんどないので指やスプーンなどを口に入れないで下さい。たたいたりゆす
ったりなどの刺激を与えず、できるだけ安静にしましょう。たくさん着こんでいたら脱がせて
涼しくしてあげましょう。けいれんが5分以上続いて止まりそうもないときは救急車を呼んでく
ださい。また24時間以内に繰り返す場合や意識障害が残る場合は、重症な病気(髄膜炎
や脳炎など)の可能性があるので、すぐに受診してください。 
   
   
 
  主に1歳未満の乳児に起こる病気です。気管支より奥の、細い気管支に炎症が起こります。
原因はRSウイルスで、例年10月から1月に多くなります。大人や年齢の大きな子供も感染
しますが、かぜの症状だけで終わります。乳児では細気管支がとても細いので、そこが腫
れて詰まりやすくなるため、ゼイゼイして苦しくなります。初めは鼻水や軽い咳、発熱など
で、1、2日うちに咳がひどくなり、呼吸が速くなります。息をするとき鼻の穴が広がったり、
胸がペコペコとへこむ、息を吐くときヒューヒュー、ゼイゼイと音がする、母乳やミルクが飲
めなくなる、こんな時にはすぐに受診してください。生後3ヶ月未満の赤ちゃんは症状が重く
なりやすいのでご注意ください。症状が重くなると入院治療や、時に人工呼吸器をつける
場合もあります。家族が風邪をひいた時には、マスクや手洗いでかぜを小さい赤ちゃんに
うつさないよう気をつけましょう。 
   

 
最近子供の骨折が増えており、この10年で約1.5倍に増加しているといわれています。
この骨折の増加の背景には小児の骨密度の低下があります。一方で高齢化社会を迎える
にあたり、高齢者の骨粗鬆症は重要な社会的問題です。骨粗鬆症の予防には小児期に骨の
量をできる限り増加させることが望ましいと考えられます。骨密度は小児期から増加し、思春
期に最も著しく増加します。16歳から20歳頃に一生で最も骨密度が高くなります。
この時の骨の量、すなわち最大骨量を増やせば、年をとって骨密度が減少しても骨粗鬆症に
なりにくくなります。最大骨量に達する前の小児期に骨密度をいかに増やすかが、一生を
丈夫な骨で過ごすためにとても重要です。骨密度に主に影響するのは、遺伝、栄養、運動
です。親や祖父母など先祖に骨粗鬆症がある場合は特に意識する必要があります。
カルシウム、ビタミンD,たんぱく質などの栄養をしっかり取ると同時に、運動の習慣をつける
ことが重要です。週に200分の運動をすると、週60分の運動をする場合より明らかに骨密度
が増加するという研究結果があります。(チャイルドヘルス2011年2月号P42より)
   
 
 
 
  幼児期は「おねしょ」があっても病気とは言えませんが、5才を過ぎても月に数回以上ある
場合は「夜尿症」と診断され、治療が必要な場合があります。夜尿症の頻度は5才で5人に
1人(約20%)、7才で10人に1人(約10%)、10才で5%、15歳で1〜2%、治療しないと大人
になっても治らない方もいます。学童以降の自然治癒率は1年で10%程度と言われていま
す。治療することにより治癒率は格段に高くなります。夜尿症児と夜尿のない児との症例対
照研究によると、夜尿症児ではself-esteem(自尊感情)が低いという結果が出ています。叱
られることが多かったり、みんなにできる事が自分にできないことから自信を失っている状態
と考えられます。self-esteemが低いことは精神病や社会適応不全などのリスクファクターに
なるので、早く治療を行いself-esteemを改善することが推奨されています。「夜尿症」の治療
のスタートは生活習慣の改善です。夕方から寝るまでの水分の摂り方の工夫その他の指導
を受けて実施することにより、夜尿症の1〜2割は治るといわれています。生活改善で不十分
な場合は、お薬による治療や「夜尿アラーム」を用いた治療を行います。夜尿は本人、ご家族
の双方にいろいろな悩みや問題を起こします。治療によって夜尿の問題を早く解決することは
大きな意義があります。いつでもご相談下さい。

 
  
  「くる病」は骨が柔らかくなることで足が曲がって極端なO脚になったり、肋骨の一部がこぶの
ように膨らんだり(肋骨念誦)、低身長になったりする病気です。日本では食糧事情の改善と
ともに過去の病気と思われてきましたが、最近再び増えてきました。くる病の主な原因はビタ
ミンDの不足です。ビタミンDは骨にカルシウムを沈着させる働きがあり骨の成長に欠かせま
せん。ビタミンDは食物から摂取されるほか、日光が皮膚に当たって作られます。
  
くる病の増加の原因には完全母乳保育が以前より増えたことと、食物アレルギーで食物制限
をする子供が増えたこと、日光を極端に避ける暮らしをする家庭が増えたことが挙げられま
す。母乳保育は赤ちゃんにとって大変よいことですが、残念なことに母乳のビタミンDはミルク
に比べて非常に少ないことが分かっています。また紫外線の害が強調され過ぎたため、全く
日に当たらない生活をすると皮膚でビタミンDが作れず、ビタミンD不足になります。
  
「くる病」にならないために、母乳保育の赤ちゃんは適度に外に出て日の光を浴びましょう。窓
ガラス越しでも大丈夫です。15〜30分程度でよいでしょう。離乳食の時期になったらビタミンD
が豊富な魚や卵黄をとるように心がけましょう。干しシイタケやその他のキノコ類もビタミンD
が豊富です。食物アレルギーその他で離乳食が進まない方はご相談ください。 

   
   
   
   
   
 
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